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Amazonのデータクリーンルーム、知っていますか?Amazon広告の効果を可視化できるソリューション”Amazon Marketing Cloud”

こんにちは。CCI データプランナーの浅井です。
2024年もあっという間に3か月が経過しようとしていますが、クッキーレス対策は進んでいますか?クッキーレス時代におけるソリューションとして筆頭に挙がってくるのが、データクリーンルーム。以前本コラムにてGoogleが提供するデータクリーンルーム”Ads Data Hub”(通称ADH)を取り上げましたが、今回はAmazon社が提供するデータクリーンルームについてご紹介します。

◆データクリーンルームとは?


データクリーンルーム(Data Clean Room)とは、個人を特定することなく、異なるデータを掛け合わせたデータの分析ができるクラウド環境の総称で、プライバシーに配慮した環境で従来の広告管理画面ではできない自由な深掘り分析の実施が可能となります。

2017年5月にGoogleがAds Data Hubのβ版をローンチしたところからデータクリーンルームという概念が誕生し、それ以降Facebook(現Meta)のAdvanced Analytics、AmazonのAmazon Marketing Cloud…など、その他メガプラットフォーマーからも続々と同様のデータクリーンルーム環境の提供が開始されました。

データクリーンルームでは、「サードパーティークッキーに依存することなく」「個人を特定せず」「従来の管理画面レポートを超えた」広告の効果検証を行うことができます。広告配信レポートで確認できる数値から更に深いデータを確認でき、認知から獲得までの広告評価を一気通貫で可視化することができます。

【DD】data-clean-room_231207

検証に決まった型はなく、データをどのように加工するかは利用者次第。自由な軸での効果測定を行います。また広告効果測定のほか他社の保有するデータと掛け合わせた統合分析も可能です。

これらはすべて、プライバシーに配慮したセキュアな環境において実行されます。

◆Amazon社が提供するデータクリーンルーム

 

Amazonでは「Amazon Marketing Cloud」(アマゾンマーケティングクラウド、通称AMC)という、Amazon広告配信データを自由な軸で分析でき、広告プロダクト横断での広告効果の計測などができるデータクリーンルームを提供しています。
AmazonDSP、スポンサー広告、予約型広告が対象

【DD】amc_solution_2403

Amazonでは、FireTVをはじめとする予約型メニュー、ディスプレイ広告、そして刈り取りに効果的なAmazon内のリスティング広告(スポンサー広告)と、潜在層から顕在層まで、幅広いユーザーにリーチができる/広告主の多様なニーズに応えられる広告プロダクトをそろえています。

しかし、各プロダクトで配信システムが異なることから、それらのキャンペーンを統合した効果検証が難しいという課題がありました。

上記の課題を解決するソリューションとして登場したのが、AMCです。プロダクトを横断しての総ユーザーリーチや、プロダクトごとの重複リーチの状況、潜在層に向けた効果的な広告施策の組み合わせ・・といった検証を、AMC環境下で実施できるようになりました。

 

AMCを使った分析結果を用いることで、Amazonの広告施策での最適なプロダクトごとの予算投下配分の決定や、より発展的なキャンペーン設計・運用改善を実現し、広告主様の費用対効果の最大化に繋げることができます。


なお、データクリーンルームということでプライバシーにも配慮がされており、AMCに入ったデータをローデータとして閲覧したり、ダウンロードをすることは特性上できません。

プライバシーが保護された環境
AMCは、匿名化された情報のみを受け入れます。広告主様のAMCインスタンス内にあるすべての情報は、Amazonプライバシー規約に厳密に従って取り扱われ、Amazonが広告主様の独自のシグナルについて、エクスポートやアクセスを行うことはできません。広告主様は、AMCの集約され匿名化されたアウトプットにのみアクセスできます。

Amazon Marketing Cloud - 広告インサイトのご紹介 より

◆AMC活用によりできること


・管理画面を超えたAmazon広告のデータ分析


AMCを活用することにより、Amazon広告管理画面上では見ることのできない指標を確認することができます。例えば、プロダクトをまたいだ統合リーチや、購買に至るまでの広告接触経路などが挙げられます。

これらの集計結果をもとにして、各プロダクトの最適な予算配分・適切な予算投下量などを判断することで、より高度な運用改善の実行に期待ができます。

なお、データ集計可能期間は最大12.5ヶ月です。

・外部データ(セカンドパーティーデータ/ファーストパーティーデータ)を活用したAmazon内購入ユーザー分析


セカンドパーティーデータ(2nd Party Data)とAmazon広告データをAMC上で突合することで、オンラインデータとオフラインデータを統合しての広告事後検証が可能となります。例えば、TV視聴データ活用であれば"広告接触状況別視聴状況"を把握することができます。
 ※セカンドパーティーデータについては以下のコラムで説明をしています。
  →ポストクッキー時代にセカンドパーティーデータを活用する意義とは?!


 さらには、ファーストパーティーデータ(1st Party Data)をアップロードすることで、自社が保有する顧客データとAmazon広告の突合分析も可能です。


・オーガニック購買ユーザー分析

 

これまで、AMCにおける分析は広告に接触したユーザーの範囲内で行うことができました。しかし2023年のプロダクトアップデートにより、AMC内で月額の有償データを購入することで、Amazon広告経由でない購買(=オーガニック購買)ユーザーも含めた分析ができるようになりました。※

有償データを購入し、集計を行うことで広告接触/非接触別の購買比較、LTV分析などもできるようになります。オーガニック購買含めた全購買における広告効果の可視化や、ユーザー行動に関する新たな洞察を得ることも期待できます。

◆CCIにおけるAmazon Marketing Cloudを活用した分析支援


CCIのデータ統合支援・活用サービス”Data Dig”ではAMC活用分析にあたって、AMCの機能を十分に利用できるという認定資格を保有する、経験豊富なプランナーが提案~分析まで一気通貫で対応をしております。現状の課題・要望をヒアリングした上で、カスタマイズした分析の提供が可能です。

【DD】amc_qualification_2403Amazon広告を利用しているが、最近運用改善に行き詰まっている・・

Amazon 広告でより深ぼった分析をしたい!

等々、Amazon 広告周りについてのお悩み・ご要望がありましたら以下フォームよりお気軽にお問い合わせくださいませ。


>>お問い合わせフォーム|ポストクッキー時代のデータ統合支援・活用サービス『DataDig』

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