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クッキーレス時代のデータマーケティングの鍵を握る「データクリーンルーム」とは?

こんにちは。CCI データプランナーの浅井です。

「データクリーンルーム」。
本コラムにたどり着いた方は、最近耳にする機会も多いのではないでしょうか。
今回は、クッキーレス時代においてユーザーのプライバシーを配慮しながらも、効果的かつ継続的なマーケティング活動を展開するにあたり注目を浴びているデータクリーンルームの概要と、活用イメージについて解説いたします。

◆データクリーンルーム(Data Clean Room)とは?

 

データクリーンルーム(Data Clean Room)とは、個人を特定することなく、異なるデータを掛け合わせたデータの分析ができるクラウド環境の総称で、プライバシーに配慮した環境で従来の広告管理画面ではできない自由な深掘り分析の実施が可能となります。

2017年5月にGoogleがAds Data Hubのβ版をローンチしたところからデータクリーンルームという概念が誕生し、それ以降Facebook(現Meta)のAdvanced Analytics、AmazonのAmazon Marketing Cloud…など、その他メガプラットフォーマーからも続々と同様のデータクリーンルーム環境の提供が開始されました。


最近だと、Yahoo! JAPANとトレジャーデータが連携した「Yahoo! Data Xross」の提供開始が記憶に新しいですね。
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Yahoo! JAPAN、トレジャーデータと連携し、 新たにデータクリーンルーム「Yahoo! Data Xross」を本日より提供開始

 

データクリーンルームでは、「サードパーティークッキーに依存することなく」「個人を特定せず」「従来の管理画面レポートを超えた」広告の効果検証を行うことができます。広告配信レポートで確認できる数値から更に深いデータを確認でき、認知から獲得までの広告評価を一気通貫で可視化することができます。
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検証に決まった型はなく、データをどのように加工するかは利用者次第。自由な軸での効果測定を行います。また広告効果測定のほか他社の保有するデータと掛け合わせた統合分析も可能です。

これらはすべて、プライバシーに配慮したセキュアな環境において実行されます。

◆データクリーンルーム注目の背景


そんなデータクリーンルームに注目が集まっている理由は大きく分けて2つあります。


1:サードパーティークッキー利用規制


近年個人情報保護の観点から、クッキーの利用規制が加速しており、すでにデジタルマーケティングに大きな影響を及ぼしています。


クッキー利用規制の概況とそれによる影響については、こちらのコラムで詳しく解説をしています。

 

2:データマーケティングニーズの高まり


消費者が購買行動の主導権を握る時代に、自社の商品・サービスを選んでもらうためにもマーケティング施策の高度化を図ることは非常に重要です。顧客解像度の向上・パーソナライズされたコミュニケーションの実行など、データの活用は効果的な広告配信の実現ひいては売上・事業への貢献につながります。

このような背景から、クッキーに依存せず、プライバシーに配慮した環境下でデータマーケティングの高度化が実現できるデータクリーンルームの需要が高まってきているのです。

◆データクリーンルーム活用イメージ

 

データクリーンルームを活用することにより、ユーザー像の分析や運用改善、広告効果検証など幅広いニーズに応えることができます。ここでいくつか、活用例をご紹介します。

 

・自社顧客分析

 

自社が保有する顧客データ(1st Party Data)と他社の保有するデータを統合・分析することで、これまで得られなかった顧客の行動・嗜好の理解・把握が可能となります。顧客解像度が上がることで、マーケティング戦略策定の精度向上も期待できます。

 

・最適なフリークエンシー回数(FQ)の特定

 

広告配信の際、「FQ回数は何回で設定すればいいか分からない」とお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか。データクリーンルームを活用することで、フリークエンシー回数別の効果分析から最適なFQを見つけていくことが可能となります。結果をもとにFQ回数を設定することで、これまで以上に効率の良い広告配信が見込めます。

 

・デジタル広告が実購買に及ぼす貢献効果の可視化

 

購買データ活用を活用し、デジタル広告接触が実際の購買にどの程度影響を及ぼしているのかを可視することができます。オンライン・オフラインデータを統合して分析することにより、予算の最適化や戦略の改善が可能です。

 

◆データクリーンルームについてのお問い合わせ


いくつか活用例をピックアップしましたが、データクリーンルームには決まった分析の型はなく、自由な軸での分析が可能です。であるからこそ、リテラシーのある専門人材による支援が必要となってきます。


CCIのデータ統合支援・活用サービス"Data Dig"では、Googleの提供する「Ads Data Hub」やAmazonの提供する「Amazon Marketing Cloud」などを活用した分析サービスを展開しており、適切なデータを適切なソリューションを用いて分析・可視化するための体制を用意しております。

データクリーンルームを活用したマーケティング施策にご興味がございましたら、お気軽にお問い合わせください!

>>Data Digお問い合わせ

 

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