タイパも良くて高コスパ?独自のデータクリーンルームサービス「Syncly」の導入メリットとは?
こんにちは、CCIでデータマーケティングの推進とプランナーを担当をしている三代(みよ)です。
昨今、サードパーティクッキー廃止後でも広告効果が可視化できる「データクリーンルーム」が注目を浴びております。弊社でも数多くの企業様にサービスのご提供と導入の支援をさせていただいております。
ただし、データクリーンルームの実装や運用をする上でいくつか注意点や問題点があるのも事実です。
そこで本コラムでは以下、対象企業様向けにデータクリーンルームを導入・運用する上での注意点について解説をさせていただきます。
本コラムの対象企業様
・自社保有データのマネタイズを目的にデータクリーンルームの導入検討している企業様
・自社が保有するデータのアップデートを行い顧客解像度を向上したい企業様
・DMPやCDPを導入しているが活用しきれていない企業様
・データ人材の不足や体制が整っておらずデータマーケティングができていない企業様
■目次
データクリーンルームの導入・運用上の注意点
データ収集・統合・加工
データクリーンルームのイメージでよく思われがちなのが、見やすいUI設計ですでにデータが搭載されており、契約した初日から管理画面でボタンをポチポチ押せば見たいデータがみれるダッシュボードのようなイメージがあります。
実際はそうではなく、BigQueryのようなビッグデータの格納環境から抽出したいデータをSQLで書いてデータ収集・統合・加工を自社で対応するのが一般的です。
例えば、〇月〇日~〇月〇日の間で関東に住む女性の中で商品Aを初回購入した人の広告接触有無を調べたいと思った際は、以下のようなステップが発生いたします。
・顧客のデータ基盤から条件にマッチするデータ(ID)を出力
・出力したデータをデータクリーンルーム環境にアップロード
・データクリーンルーム環境からさらにSQLを書いて広告接触を紐づけて検証
・検証内容に合わせて都度データを出力して分析。その後のマーケティングに活用
文字に起こすとたったの4行ですが、実際に手を動かすとなると、その裏ではデータ連携や抽出にかなりの工数が発生するのでアウトプットとそれに見合う工数の整理はとても重要です。
他にも分析などのプロセスにおいて、データの品質と正確性に適切な管理と監視が必要になるでしょう。
人材の確保・組織の構築
上記にも記載した通り、データクリーンルームを契約するといきなり見やすいUI設計がされたダッシュボードのようなものが渡されるわけではありません。
自社が利用・管理しているデータおよびインフラ、構造を把握をしていることを前提として、さらに契約するデータクリーンルームの仕様を理解の上で自社で構築できるデータアーキテクトやデータエンジニアの素養やスキルを持った技術者も必要となります。
その他にも、各ポジションの素養を持った人材の確保やチーム編成が必要となります。
・データプランナー:顧客や営業担当と分析メンバーをつなぐ役割、業務の推進
・データアナリスト:ビジネス課題を可視化、分析の実行
・データエンジニア:データの収集・整備・加工・保守管理・運用・開発
・データサイエンティスト:高度な分析/検証モデルのデザイン・構築・開発
・法務:データの利活用における法的判断
セキュリティ対策の遵守
データクリーンルームの概念でもありますが、もし導入する際には、ポリシーの整備やアクセス制御、暗号化などのセキュリティ対策を遵守する必要があります。
とくに法的な遵守は最重要で必須な事項となります。データの共有や利用にあたっては、個人情報保護法や関連する法律や規制に適合する必要があるからです。
コスト
データクリーンルームを自社で導入するとなると、ビジネス展開した際の収益や関わったコストの視点はとくに求められてくるでしょう。
高いツールの導入費や人件費などのコストに対して、得られる対価が割に合うのかがポイントになります。
(例)
①:初期費用
②:運用管理コスト
③:追加コスト:リスク対策、仕様アップデートによる対応、その他外注費
④:実際に得られた成果や対価から①~③を差し引いたときに旨味はあるか?
このような事情もあり、データクリーンルームを実際にサービス化している企業が大手メガプラットフォーマーに限定されているのも現状です。
独自のデータクリーンルームサービス「Syncly」
上記のような課題もあり、データクリーンルームを導入したい企業様の障壁を解決する手段としてCCIでは、企業のファーストパーティデータ活用を支えるデータクリーンルームソリューション「Syncly (シンクリー)」を提供させていただいております。
別のコラムでも Syncly(シンクリー)の概要 を解説させていただきましたが、今回のコラムではより機能やコストに特化した内容でお伝えできればと思います。
高セキュリティ
データクリーンルームは、厳格なセキュリティ対策が求められております。アクセス制御、暗号化などのセキュリティ対策とプライバシーを保護しつつ、異なる企業間でデータを共有・分析する必要があります。
Syncly(シンクリー)では、セキュリティ、データプライバシーを配慮したソリューションで「SOC2」評価レポートを受領しており、最高水準のデータセキュリティを維持しております。
※SOC2とは「Service Organization Control Type 2」の略称で、
米国公認会計士協会(AICPA)が定めたサイバーセキュリティのフレームワークの1つ。
主要なクラウドサービスプロバイダが取得をしており、AWSやAzure、GCPがSOC2の保証報告書を取得しており、同様の保証報告書を取得している状態となります。
高スケーラビリティ
Syncly(シンクリー)では、データクリーンルームを活用して自社の顧客解像度の向上としての使い方だけではなく、データコラボレーションを通じたデータマネタイズや広告施策へのシームレスな連携など利用用途は多岐に渡ります。
最大のユニークポイントは、Synclyを導入いただいた事業者様においては、パートナー企業やグループ会社様に対していわゆる子アカウントの形でパートナー企業様にデータ基盤を提供することが可能な点があります。
新たなデータクリーンルームを無料で発行することも可能で、独自のデータ経済圏を構築することができます。
操作性、簡易性
データクリーンルームの導入・運用上の注意点でも記載をしましたが、データクリーンルームを活用してデータ抽出や分析を行う際はデータ抽出スキルを持った人材の確保が必須となります。また、データクリーンルームはビジュアライズ化されたダッシュボードのような管理画面がないのが一般的ですがSynclyにおいては簡単で見やすいUI設計で且つNo Code(SQLいらず)でデータ技術者以外の担当でも操作可能なプラットフォームを提供しております。
【参考①】TOP管理画面
※自社データの保有状況を各項目に区切って可視化が可能
【参考②】データインポート画面
※Web、アプリSDK、各クラウドストレージとAPI連携。スムーズなデータアップロードが可能
【参考③】データエクスポート画面
※主要な広告配信プラットフォーマへの連携が可能。また各クラウドストレージへのデータ保存も可能
高いコストパフォーマンス
Syncly (シンクリー)の月額のランニングコストはSyncly内に自社のデータを格納するID量に応じた従量課金の形式を取らせていただいております。
コストを抑制したい場合は格納するデータ量を抑えたご利用も可能ですので、月額の利用料金は月/数万円~数十万円の範囲で利用が可能です。
現在導入しているCDPやDMPの月額利用量と比べて、高いコストパフォーマンスが期待できるかもしれません。
また、今後はサードパーティークッキーの廃止が近づいておりDMPの代替サービスを検討している企業様や現在導入しているCDPやDMPの月額のコストに対して、見合った効果を発揮できていない企業様は是非ご検討をいただく良い機会かと思います。
最後に:自社のマーケティング課題を解決に向けて
いかがでしたでしょうか?
本コラムを通じて自社で保有している顧客データや会員データのアップデート、データを活用したマネタイズ化を目的にデータクリーンルームの導入を検討している企業様がいらっしゃいましたら是非お問い合わせをお待ちしております。
また、CCIでは今回ご紹介したSyncly (シンクリー) の他にもサードパーティクッキー廃止に対応したデータ統合支援・活用サービス Data Dig (データディグ)を提供しております。
広告ターゲティング、広告効果分析、広告最適化、コンバージョン欠損対策など様々な対策をご提供しておりますのでご興味のある方はぜひお問い合わせお待ちしております。
>>お問い合わせフォーム|ポストクッキー時代のデータ統合支援・活用サービス『DataDig』