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Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)とは?Cookieレス時代の広告効果測定手法を解説

こんにちは、CCIでクッキーレス対策の支援をしておりますデータマーケティング担当のkojiです。

 

2024年はGoogle Chromeにおけるサードパーティクッキー廃止により、従来行っていたマーケティングに大きな変化と影響があります。

その中で注目されているのがGoogleが提唱するPrivacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)と呼ばれる、ユーザーのプライバシー保護を強化しつつ最適な広告を届ける計9つのAPIとなります。


過去のコラムではプライバシーサンドボックス API 概要を解説させていただきましたが、本コラムではコンバージョン計測やリーチ計測に関連する2つのAPIに深ぼりをして解説をできればと思います。

ターゲティング広告に関連するAPIに関してはターゲティング配信編をご参照ください。


■目次


 

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)とは?

 

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)とは、Googleが2025年初頭までにGoogleChromeでのサードパーティCookieのサポートを終了することを発表し、その代替手段として提唱されている技術の名称を指します。プライバシー保護強化や広告配信の最適化、分析などが検証できる9つの技術を総じて「Privacy Sandbox(プライバシーサンドボックス)」と呼ばれております。

 

次の項目でコンバージョン計測やリーチ計測に関連する2つのAPIを解説します。

 

 

コンバージョン測定:Attribution Reporting API


広告コンバージョンをサードパーティクッキーの影響を受けることなく測定できるのが
Attribution Reporting APIの機能となります。
このAPIはプライバシーに配慮した方法でコンバージョンが測定できます。
このレポートには2つのAPIがあり、イベントレポートと集計レポートが存在します。
主な用途は以下の2種類があり、それぞれ特徴を紹介します。

 

 

1:イベントレポート
・個別インプレッションやクリック成果の関連付け
・レポートに含む情報量には制限がある
・一定のノイズが含まれるので精度は注意

 

2:集計レポート

・購入金額、購入単価などの詳細データの集計値が取得可能

・イベントレポートと違い個々のイベントの確認ができない

・集計レポートは「Private Aggregation API 」を利用することでも集計可能

 

【DD】_240312_1

次の章ではそれぞれのレポート作成のフローについて詳細をご説明いたします。

 

 

〇レポート作成のフロー

 

レポートがどのような仕組みで登録されるかフローを見ていきます。

 

1. 広告を掲載するパブリッシャー サイトではアトリビューションソースの登録をします。
HTMLのaタグにattributionsrc属性を付けて、ユーザーが広告をクリックした際にattributionsrcで指定したエンドポイントにリクエストを送信します。

・コード

 

2. リクエストを受け取った広告主や広告配信業者は、リクエストされたイベントを登録します

 

3. ユーザーが広告主のサイトで商品を購入した際などにコンバージョン用のピクセルタグを設置します。

 

4. 広告主や広告配信業者は「3」のリクエスト受け取りブラウザにコンバージョンを記録するようにピクセル リクエストにコンバージョンに関するカスタムデータを含めてレスポンスをします

 

5. ブラウザが「4」のレスポンスを受け取り、コンバージョン データを元のattributionsrcのイベントと照合します

6.  この照合されたデータから「イベントレポート」と「集計レポート」の作成が可能となります

 

 

リーチ測定:Private Aggregation API 

 

Private Aggregation API はクロスサイトでのリーチ集計をするために利用されます。
各Webサイトがユーザーデータを集める際にブラウザ側で暗号化されるのでユーザー回遊履歴などプライバシーの保護をしながらレポートの集計が可能となっています。

 

【DD】_240312_2

 

〇Attribution Reporting API との違い

 

Attribution Reporting APIとPrivate Aggregation APIはどちらも集計レポートの作成が可能ですが大きな違いと指定は以下が挙げられます。

・Attribution Reporting APIはこのAPI単体で動作する。単一サイトの集計に向いている。
・Private Aggregation APIは同じくプライバシーサンドボックスのAPIであるProtected Audience API、Shared Storageと組み合わせて利用します。主にクロスサイト集計をする場合はこちらを選択します。

〇Attribution Reporting APIとPrivate Aggregation APIを利用に関する注意点

 

Privacy Sandboxや関連するAttribution Reporting APIとPrivate Aggregation API にはいくつか注意点があります。
 
・前提としてGoogle Chrome利用者が対象
・Googleが定義したトピックAPI仕様に併せた開発が必要
・利用するには広告プラットフォーマーや事業会社の実装が必要

 

 

最後に

いかがでしたでしょうか? 

今後は広告配信事業者を中心にクッキーレス対策ソリューションの実装やリリースが活発化することが予想されます。

 

遅くとも、2024年度中までには広告施策のプランニングに間に合うように各広告プラットフォーマーの実装状況をもとにアップデートする必要があるので各社の動きには注目していく必要があります。

 

過去にご紹介したPrivacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)の記事はこちらとなりますので併せてご参考くださいませ。

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)概要

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)広告配信編

 

CCIではクッキーレスに対応したデータ統合支援・活用サービスData Dig(データディグ) 

を提供しております。広告ターゲティング、広告効果分析、広告最適化、コンバージョン欠損対策など様々な対策をご提供しておりますのでご興味のある方はぜひお問い合わせお待ちしております。 


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