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Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)とは?Cookieレス時代のターゲティング広告手法を解説

こんにちは、CCIで企業のデータマーケティングの推進とデータプランナーを担当をしている三代(みよ)です。

 

Google Chromeにおけるサードパーティークッキーが近づく中で、従来行っていたデジタルマーケティングは大きな対策や転換が求められております。

 

その中で注目されているのがGoogleが提唱するPrivacy Sandbox(プライバシーサンドボックス)と呼ばれる、ユーザーのプライバシー保護を強化しつつ最適な広告を届ける計9つのAPIの名称となります。

 

 

過去のコラムでもプライバシーサンドボックス API の概要を解説させていただきました。

 

本コラムにおいては、サードパーティークッキーを使用せずに、消費者のプライバシー保護を遵守したオーディエンスターゲティング配信やリマーケティング配信など配信に関連する2つのAPIを深堀をさせていただきます。

プライバシーサンドボックスを活用した広告計測編はこちらご参照ください。


■目次


 

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)とは?

 

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)とは、GoogleChromeにおけるサードパーティCookieのサポート終了を背景に発表された代替技術の名称を指します。2023年頃から関連する各種APIがリリースされおり、プライバシー保護に関連したAPIや広告配信の最適化や分析に関連したAPIなど9つの機能がこれまでに展開されております。

 

次の項目では、オーディエンスターゲティングやリターゲティングに関連する2つのAPIを解説します。

 

 

オーディエンスターゲティング:Topics API

 

Privacy Sandbox (プライバシーサンドボックス)のAPIの一つで、従来のサードパーティークッキーを活用したオーディエンスターゲティング配信の代替技術と捉えられます。

 

特徴をまとめると以下となります。

・ユーザーの追跡を行わずに(プライバシーを保護しつつ)

・ユーザーのウェブ閲覧履歴に基づいて(サードパーティクッキーを使わず)

・ユーザーの関心の高いカテゴリ・トピックをブラウザ (Google Chrome) が推測

 

Topics API (トピックスAPI)では、サードパーティークッキーの行動履歴を補足する方法からプライバシーの取り扱いに遵守したブラウザ (Google Chrome) 上でのターゲットの補足方法に変わったと捉えていただけると良いと思います。

 

広告配信に至るまでの大まかな流れとしては以下の通りです。

・ターゲットがウェブサイトを閲覧(あくまでGoogle Chromeユーザー)

・直近訪れたWEBサイトの閲覧履歴をもとに高い頻度で消費しているジャンルやトピック情報をブラウザが記録

・自身のブラウザで1週間単位で閲覧履歴のある上位5つのトピックス(興味関心)とランダムで抽出されたトピックスがブラウザ内に保存される

※ランダムに抽出したトピックを加えることで、さらに個人の特定を防ぐ。

・広告会社のサーバーに伝えて、リクエストを通じて受け取ったトピックスをもとに広告を配信

【DD】colum_0312_2

上記のような流れでプライバシーを保護しながら興味関心に合わせた広告配信が可能となります。

 

 

リターゲティング:Protected Audience API 

 

Topics API (トピックスAPI) が新たなオーディエンスターゲティング配信とするならば、Protected Audience API (プロテクテッド・オーディエンスAPI)は新たなリターゲティング配信技術の一つと位置づけられます。

※昨年まではFLEDGEという名称でした。

 

特徴をまとめると以下となります。

・広告配信事業者が発行する広告タグを広告主サイトへ設置

・ターゲットが自社のサイト来訪時にそのブラウザ上に閲覧情報をタグを通じて保存

・離脱後にタグを通じて広告配信会社へ入札リクエスト/オークションが開始

 

従来のリターゲティング広告ではサードパーティークッキーを使い、そのユーザーの行動をクロスサイトでトラッキングをして広告を掲載していました。Protected Audience API (プロテクテッド・オーディエンスAPI)においてはブラウザ内で広告掲載の決定がされるため、ユーザー情報がブラウザ外へ送信されることがありません。

 

 

大まかな流れとしては以下の通りです。

 

・広告配信事業者社の広告タグを広告主サイトに設置

・Google Chromeユーザーが広告主サイトに訪問して商品や商材の情報を閲覧

・広告配信会社のタグが作動して、ターゲットのブラウザ上に閲覧情報や入札情報(入札単価、どのクリエイティブを掲載するか、広告URLなど)を保存

・サイトを一度離脱して広告枠のある外部メディアを回遊

・ブラウザにある広告タグに保存されている情報をもとにオークションが開始

・広告配信会社へ入札リクエストが要求

・広告が掲載される

【DD】colum_0312_3

注意点

 

Topics API (トピックスAPI)やProtected Audience API (プロテクテッド・オーディエンスAPI)にはいくつか注意点があります。

 

・Google Chrome利用者が配信対象

・APIの導入・実装・実用化をしている広告プラットフォーム事業者やSSP事業者のみ配信が可能

・Googleが定義したトピック(興味関心カテゴリ)にあわせる必要がある

・事業者は今後もAPIの開発環境に合わせて都度アップデートが必要

 

現在、GoogleよりTopics API (トピックスAPI)やProtected Audience API (プロテクテッド・オーディエンスAPI)の仕様が公開されております。

各広告プラットフォーマーでは実装やトピックの観測と取得を進めており、各社で機能アップデートが求められております。

 

既にCriteoやマイクロアドでは、業界に先駆けて配信機能をリリースしている状況です。



最後に

 

いかがでしたでしょうか? 

今後は広告配信事業者を中心にクッキーレス対策ソリューションの実装やリリースが活発化することが予想されます。

 

遅くとも、2024年度中には広告施策のプランニングに間に合うように各広告プラットフォーマーの実装状況をもとにアップデートする必要があるので各社の動きには注目していく必要があります。

 

過去にご紹介したPrivacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)の記事はこちらとなりますので併せてご参考くださいませ。

 

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)概要

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)広告計測編

 

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