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コンテキストターゲティングとは?クッキーレス対策でいち早くチャレンジできる広告配信手法を解説

こんにちは、CCIでクッキーレス対策およびデータマーケティングの支援をしております三代(みよ)です。

 

サードパーティークッキー廃止におけるデジタル広告へのマーケティング活用は、ファーストパーティーデータ活用におけるプライバシーポリシーの整備、コンバージョンAPIの導入、広告プラットフォーマーのプライバシーサンドボックスの実装など、まだまだ準備フェーズとなっており本格的なマーケティング活用には至っていない状況です。

 

そこで本コラムではクッキーレス対策にいち早く着手したい企業様に対して、2024年7月段階でもチャレンジが可能コンテキストターゲティングを解説できればと思います。

 

過去に【クッキーレス 解説】対策・ソリューションまとめ ~広告配信編~でもコンテキストターゲティングの概要を一部触れさせていただきましたが、今回はもう少し深堀ができればと思います。


■目次


 

コンテキストターゲティングとは?

 

コンテキストターゲティング(またはコンテクスチュアルターゲティング)とは、ユーザーが現在閲覧しているWebページのテキストや画像をAIが自動で分析し、その文脈に基づいて関連性の高い広告を配信する手法です。この方法により、ユーザーが情報を消費しているタイミングに合わせて、より適切で興味を引く広告が表示されることが可能となります。

 

主な特徴としては以下が挙げられます。

・サードパーティークッキーを使わずにプライバシーに配慮

・ターゲットの需要が高まっているそのタイミングに合わせて広告を配信

・AI技術の発達によりブランド棄損のリスクがある状況での広告露出を防げる

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例えば、新車の購入を検討する際にまずは情報を収集するとします。そこで自動車サイトを閲覧しているターゲットに対して自動車の広告を表示したり、さらにアウトドアやスポーツ、キャンプの情報を閲覧しているターゲットに対してSUVなどの機能性の高い車種の広告を露出することで親和性の高い広告を最適なタイミングで露出することが可能です。

 

歴史は古く、コンテンツターゲティングや記事マッチ広告などが既に存在しておりました。

 

 

何故注目がされているのか?

それはサードパーティークッキー廃止によりターゲティング精度の低下やプライバシー保護を遵守する必要がありニーズが高まっているためです。

 

クッキーは”人”に対して広告の配信や分析をするのに対して、コンテキストターゲティングは”掲載面や枠”に対して広告を露出するので基本的にはサードパーティークッキーの影響を受けない点が注目をされております。

 

最近はAI(人工知能)が解析し、広告主のブランドやサービスとメディアの記事や画像とマッチしたメディアを選別しているため、ブランド棄損によるリスクの軽減も注目されております。

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例えば、自動車事故を報道したニュースサイトやF1でクラッシュ事故を報道したスポーツメディアがあったとします。そのメディアの記事の文脈やテキストに自動車やF1というワードが含まれているだけで自動車関連と判断がされ広告が掲載されてしまうとブランド棄損の恐れがあります。

 

そこでAIの技術が発達している昨今では、記事内のテキストワード指定(除外ワード)以外にも記事や文脈、画像を解析することにより、広告の露出をするべきか否かを判断してブランド棄損のリスクを軽減できます。

 

 

コンテキスト広告の効果を最大限発揮するには?

 

①クリエイティブの準備

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親和性の高い面や枠に広告を露出できるが、一方でユーザーのモチベーションや検討状況までは分からないため、訴求内容に応じてクリエイティブを複数準備する必要があります。

 

例えば自動車の広告に例えると、以下のように複数の利用シーンやパターンが想定されるため広告画像の準備はシチュエーションに合わせて準備をする必要があります。

 

(例)

・価格検討層→価格を反映したクリエイティブ

・機能性重視層→燃費や収納性などを機能性を推した表現

・デザイン重視層→デザインやカラーバリエーションを複数用意

・ブランド力重視層→社名やブランド名などを反映

・個人向け、家族向け、セカンドカー:利用シーンなどを想起させるクリエイティブ

 

 

②コンバージョン欠損対策

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例えば、コンテキストターゲティングで表示されたWebサイトの広告をクリックして広告主様のWebサイトへ遷移した時点でドメインは変わります。コンバージョンの情報取得にサードパーティークッキーを利用している場合は影響が発生します。資料請求や成約などコンバージョンを指標としている広告主様においてはコンバージョン欠損対策が必要です。

この点は各コンテキストターゲティングを展開している事業者様の実装状況を確認する必要があります。

 

 

③ターゲットの明確化

 

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従来のターゲティング型の広告とは異なり、属性や興味関心のセグメントは設定が難しい点があります。また、潜在顧客の発掘には向かないため、認知度を高める活用は難しいです。

よってコンテキストターゲティングを利用する際は、誰向けに対して、どのようなメッセージを伝えるかを定めた上での利用を推奨します。

 

 

代表的なサービスや事業者は?

 

■GumGum

コンテキストターゲティング配信の代表的な企業となります。

特徴は高精度なAIにおける自動解析と多彩な広告フォーマットを提供しております。

 

■マイクロアド

広告配信プラットフォーム「UNIVERSE Ads」のターゲティング機能として既に展開しております。マイクロアドはプライバシーサンドボックスへの実装にも積極的で広告配信の効果測定機能を代替するAPI「Attribution Reporting API」の実装も完了しており、サードパーティークッキー廃止後もプライバシーサンドボックス内での効果測定が可能となります。

 

■ログリー

独自のコンテキスト(文脈)解析技術を応用した新型配信ロジック「インテントキーワードターゲティング」を開発・展開しております。クッキーを使用せずにユーザー属性を推定する技術を保有しており特許を取得しております。

 

■ZEFR

動画特化型ソリューションを提供しております。YouTubeやMetaの公認パートナーに認定されており、動画広告のコンテキストやブランドセーフティを確保しつつ広告の無駄撃ちを削減し、動画広告キャンペーンのパフォーマンス向上が期待できます。

弊社でも2021年に認定パートナーの1社に選定されており数多くの企業様にご利用いただいております。

CCI、日本初上陸のYouTube向け動画広告ソリューション 「ZEFR」の取り扱いを開始

 

■Topics API

プライバシーサンドボックスのAPIの一つとなります。サードパーティークッキーを利用したターゲティング広告の代替として期待されております。

 

これまでのサードパーティークッキーの配信と異なり、今後は自身が利用しているGoogle Chrome(ブラウザ)上でターゲットの関心情報を補足していく予定です。

 

Google Chrome利用者は1週間単位で各Web回遊情報をもとに上位5つのトピックス(興味関心)とランダムで抽出されたトピックスがブラウザ内に保存されるため、そのトピックスをもとに広告配信がされます。

 

Privacy Sandboxについて興味のある方は過去に複数回に渡り別のコラムでも解説しておりますので併せてご確認ください。「Topics API」についても詳細に解説しております。

 

Google Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)概要

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)がもたらす広告ターゲティングの影響とは

Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)がもたらす効果計測の影響とは

 

 

クッキーに依存しない配信まとめ

 

クッキーレス時代に活用できるターゲティング広告やプロダクトは他にもありますので、まとめてみました。

  • AI・機械学習を搭載した広告プロダクトの活用
  • モーメントターゲティング
    • モーメントターゲティングとは、天気、気温、テレビ、SNS話題量などの外部情報から世の中の関心やトレンドを捉え、消費者ニーズが高まるタイミングにあわせて広告を配信する手法となります。
  • 自動ターゲティング
  •  広告アクションターゲティング
  • プライバシーサンドボックス
    • プライバシーサンドボックスは、サードパーティクッキーサポート終了後のマーケティング活用における代替のソリューションとしてユーザーのプライバシーを保護しながら、広告やコンテンツの価値を損なわないようにするために開発された9つのAPIです。
    • その中でも、広告配信の代替となるAPIは以下2つのAPIが提供されております。
      • Topics API:オーディエンスターゲティングの代替技術
      • Protected Audience API:リターゲティングの代替技術
    • 参考:Privacy Sandbox(プライバシ―サンドボックス)とは?Cookieレス時代のターゲティング広告手法を解説
  • 共通ID 
    • サードパーティクッキーのサポート終了後でも利用できるユーザー識別子となります。消費者へ許諾を取りつつメールアドレスを安全に暗号化をして管理することで、プライバシーに配慮しながら、ユーザーの興味関心を把握して広告配信に活用することが可能です。
    • 主にDSP事業者が実装を進めているソリューションとなります。
    • 参考:【クッキーレス 解説】対策・ソリューションまとめ

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか? 

 

今後も広告配信事業者を中心にクッキーレス対策ソリューションの実装やリリースが活発化することが予想されます。

 

CCIではクッキーレスに対応したデータ統合支援・活用サービスData Dig(データディグ) を提供しております。

 

弊社では現在実施しているメディアプランニングの影響や対策診断、広告効果分析、コンバージョン欠損対策など様々な対策ソリューションを提供しておりますので、ご興味のある方はぜひお問い合わせをお待ちしております。 


>>お問い合わせフォーム|ポストクッキー時代のデータ統合支援・活用サービス『DataDig』

>>資料請求ページ|DataDig

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