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【クッキーレス 解説】対策・ソリューションまとめ ~広告配信編①~

こんにちは、CCIでクッキーレス対策の支援をしておりますデータマーケティング担当の三代(みよ)です。

 

Google Chromeにおけるサードパーティクッキー廃止が目前に迫っております。

 

本コラムではサードパーティクッキー廃止が注目される中で様々な対策やソリューションが提供されておりますので複数回に分けて取り上げたいと思います。

 

【第1回】クッキーレス解説~データ収集・統合・同意取得編~に続きまして第2回では広告配信にフォーカスして発信していければと思います。

 


■目次




サードパーティクッキー廃止による広告利用規制の影響

 

実際にどのような影響が考えられるか簡単ではありますがまとめてみました。

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本コラムを閲覧いただいている皆様におかれましては日頃デジタル広告やデジタルマーケティングに関わる業務に携わっている方が多いかと存じます。

 

2025年1月以降(詳細な日程は未定)はサードパーティクッキーを利用したターゲティング広告や効果測定は難しくなり、そこから得られるデータから導き出される分析も困難になります。

 

最終的にはKPIの未達やROIが低下することが予想されるので、広告主の皆様にとっても代理店の皆様にとってもマーケティングにおける影響は計り知れないかと思います。

 

そのような変革期の中で現在ではファーストパーティデータを活用したマーケティングが注目されております。

 

ファーストパーティデータが何故注目されているのか?

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ードパーティークッキー廃止により打撃を受けるのがターゲティング精度の悪化(広告パフォーマンスの低下)です。

 

ユーザーの行動履歴やサイト内外のWeb回遊履歴を基に配信をするリターゲティング広告は2024年1月時点でも多くの広告主様に使われております。

 

ただし、今回のサードパーティークッキー廃止によりリターゲティング広告の実施が難しくなることで広告ROIの低下が懸念されます。

 

その中で注目されているのがファーストパーティデータ活用したアドレサブル広告が注目されております。

 

アドレサブル広告とは、広告主が自社で保有している顧客情報や購買情報、サイト内行動履歴などのファーストパーティデータに紐づく電話番号やメールアドレス、モバイル広告識別子に広告媒体がもつユーザーIDをハッシュ化した安全性が担保された形でマッチングさせることで、ターゲットに対して関連性の高い精緻な広告配信ができる手法となります。別名、CRM広告とも呼ばれております。

 

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サードパーティCookieの廃止に伴い「リターゲティング広告」の利用が難しくなる中で、アドレサブル広告では、Cookie情報を使わずに配信ができるため、Cookieレス時代における精度の高い広告配信手法として注目を集めております。

 

※別のコラムでもアドレサブル広告とは?Cookieレス時代におけるCRMデータの重要性として解説をしておりますのであわせてご参考ください。

 

ファーストパーティデータの特徴

 

リスクの軽減

自社の会員やユーザーに対して、プライバシーポリシーや規約で自社データの利活用の目的を明確化できる。且つ了承を得たものだけ活用ができるので意図していないリスクを軽減できる

 

データの粒度

いつ、どこで、誰から、どういったきっかけで収集したものかがわかる

 

データの精度

自社で独自に収集したデータのため、自社ビジネスに関連している

 

データの鮮度

自社コンテンツや集客をしっかりと運用することで鮮度の高いデータが取得できる

 

データの費用対効果

データを取得する仕組みを構築してしまえば、後は自社データのため低コストで運用が可能

 

 

ファーストパーティデータの活用例

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顧客・ターゲットの把握

 

サードパーティークッキーデータを使った広告配信と異なる点は、自社データを分析して顧客リストを柔軟に生成できる点が強みとなります。

 

例えばECサイトを展開している広告主様を例にとるとファーストパーティデータで以下のようなデータは自社で取得しているかと存じます。

 

(例)

・顧客ランク

・訪問回数

・購入回数

・購入率

・購入金額

・購入単価

・直帰率

・離脱率

・サイト訪問ルート

・ページ閲覧

 

上記のような点在している各種データを収集・統合することで顧客ステージ毎にグルーピングを行い、各ステージに合わせた適切なコミュニケーション戦略を展開可能です。

もしくは将来の購買予測のためにLTV予測・算出といった活用も可能となります。



カスタムオーディエンスの作成

 

これまでのサードパーティークッキーデータを使った広告配信ではどうしても広告プラットフォーマー側の最適化機能やオーディエンスリスト、管理画面の数値や機能に頼っておりデータの精度や粒度がブラックボックスであったのも事実です。

 

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そこで、ケース①で分析した結果を基に定義したデータを広告に活用することで上記のような課題を解決する一つのきっかけとなります。

 

顧客ランクや購入利益、頻度、時期といった自社データをもとにターゲットを生成・配信をすることで、どのタイミング?誰に?どのようなメッセージ?どのプラットフォーム?が明確になり新規顧客や既存顧客の理解につながり、納得度と解像度の高いマーケティング展開が可能となります。

 

より詳細な事例は以下コラムにて解説しておりますので併せてご確認ください。

ファーストパーティデータとは?事例から読み解く事業KPI最大化の必要性

 

ケース③:BI・分析、意思決定

 

デジタル広告における評価は配信するプラットフォーマー別にデータを手配・集計がされ、その後、合算をしながらレポート作業・レビューをしているパターンがよく見受けられます。

 

時間軸でみると、前月の配信結果を当月の初旬にデータ手配・集計をして中旬~後半までにレポート作成と評価、フィードバックを行い次回の打ち手の整理と実行といった流れが1か月単位のスパンで展開しているケースが一般的と思われます。

 

各ファーストパーティデータ(顧客データ、マーケティングデータ、広告データ)を統合してダッシュボード化することが可能であれば、ビジネス貢献の評価や意思決定がスピーディに対応することが可能となります。また、広告主様と代理店様が同じ目線と基準で共通認識を持つことも可能です。

 

日々のPDCAサイクル・運用において高いパフォーマンスを発揮することが期待できます。

 

他にも、ファーストパーティデータとデータクリーンルームを接続することで、広告配信レポートで確認できる数値から更に深いデータを確認でき、顧客解像度の向上の一助になります。

 

データクリーンルームのより詳細な説明は以下コラムにて解説しておりますので併せてご確認ください。

クッキーレス時代のデータマーケティングの鍵を握る「データクリーンルーム」とは?

データクリーンルーム(Data Clean Room)をわかりやすく比較

 

ファーストパーティデータ活用に向けて注意

 

ファーストパーティデータの重要性は日々高まっておりますが、活用の仕方を間違えると多大なる損失と信頼の低下を被ることになりますので注意も必要です。



法的な対応への理解

 

2022年4月に個人情報保護法の改正が施行されたのをきっかけに、企業が収集したデータは適切に同意・管理を求められております。

 

自社が保有する個人データを含むファーストパーティデータを広告に利用するためには、個人情報保護法の対応と理解が不可欠です。

 

・プライバシーポリシーの整備や改定

・会員やユーザーへの同意取得

・活用するデータの利活用の目的やデータの内容の確認(個人情報と個人関連情報のどちらを利用するか?)

など様々な対応が求められますので注意が必要です。

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また、法的理解と対応への煩わしさが理由でファーストパーティデータ活用が特定の広告主様のみ利用されている現状ではありますが、Google Chromeにおけるサードパーティクッキー廃止が目前に迫っており今後よりニーズが高まると思われます。



ユーザー数が増える訳ではない

 

サードバーティクッキーは1人のユーザーに複数の情報が何個も付与されるので量という点においてはファーストパーティデータの方が規模が小さくなります。

 

分析や配信においては十分な量を用意することが難しく、期待した広告配信ボリュームや結果を得られないケースも考えられます。

 

そのためには如何にデータ収集・統合環境の準備を進めて、どのように顧客やユーザーとの接点を構築していくかを設計・プランニングする必要があります。



ファーストパーティデータの収集方法については以下のようなパターンが考えられます。

 

・オフライン(アンケート、キャンペーン、名刺交換、イベント)

・コミュニケーション接点の構築(SNS、オウンドメディアによる発信、問い合わせ対応)

・トラッキング(自社サイトの流入者、広告)

・データ環境やツール・基盤の整備(CDP、CRMツール、アナリティクス、コンバージョンAPIの導入)

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データ生成と加工

自社の顧客データベースに膨大なデータがある際はデータの整理とセグメント生成に時間がかかります。

 

また、広告媒体に送り込むシグナルデータの精度を向上させるには顧客情報の環境構築、セグメント化に向けた顧客情報の分析、広告配信後のコンバージョン計測環境の整備(クッキーレスに対応したコンバージョンAPIの導入)など、定期的な顧客データの分析と精査を繰り返す必要があります。

 

そのような課題に対して、CCIでは、2024年7月2日(火)よりデジタル広告における事業成果に基づく精緻なコンバージョンデータを活用した機械学習機能を最大化する新サービスの提供を開始しました。

 

本サービスでは、広告主様がお持ちのCRMデータを活用してデータの収集・統合段階から具体的な広告の運用支援まで一気通貫でサポートが可能となります。

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ご興味のある方はアドレサブル広告(事業KPI最大化)|サービス概要ページより詳細をご確認ください。

 

最後に

 

いかがでしたでしょうか?

 

次回の第3回ではファーストパーティデータ配信以外に注目されるターゲティング手法について発信しております。是非ご参照くださいませ。

 

【第1回】クッキーレス解説~データ収集・統合・同意取得編~

【第3回】クッキーレス解説~コンテキスト配信、共通ID、プライバシーサンドボックス編~

【第4回】クッキーレス解説~分析・検証編~

 

CCIではクッキーレスに対応したデータ統合支援・活用サービス Data Dig(データディグ)を提供しております。
ご興味のある方はぜひお問い合わせください!


>>お問い合わせフォーム|ポストクッキー時代のデータ統合支援・活用サービス『DataDig』

>>サービスサイト|アドレサブル広告(事業KPI最大化)

>>資料請求ページ|DataDig

 

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